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Uta No☆Purinsusama♪
♪★魔法は使えないけど 【10/31 愛島 セシル】










「鈴歌鈴歌!ハロウィンパーティーやらない?」

『黙れワンコ、イヤだ』

「えぇ!?俺、犬じゃないよ!」

「音也……ツッコミを入れる所はそこですか?」

「俺はイヤだと言われた方にツッコミを入れるべきだと思うよ?イッキ」

「そうだよ!何でイヤなの?」

『何でって……セシルの誕生日だから』




私がそう言うと皆がニヤニヤしはじめた
ごめん、現役アイドルの君達には言わない方が良い言葉なんだろうけど言うね!キモいんだけど!?




「お前ならそういうと思ったぜ!」

「皆でセシル君のお誕生日パーティーを含めたハロウィンパーティーをやろうって言いに来たんですよ〜!」

「だが一十木がハロウィンパーティーの事だけを言ってしまって誤解を生んだようだな……」

『そうなんだ……取り敢えず音也のバカ野郎』

「えぇ!?何で!?」


((いやいや、そのくらい分かるだろ/でしょう/だろう))


『じゃあ、準備しよーか?』




****




「うわぁぁぁあっ!那月ヤメロォオオオッ!!」

「え〜、美味しいですよ〜?僕特製のケーキ!」

『流石に甘いケーキにタバスコ一本入れるのはヤメテェエエッ!!』

「お前は部屋の飾り付けに行けっ!」

「はぁーい……」



「音也……それは流石に……」

「え?ダメ?」

「何で仮装が女性物なんですか!?」

「トキヤ似合ってたじゃん、女装!」

「それは貴方もです……とにかくやめなさい!!」

「じゃあ他に無いかなぁ〜?」



「おい、そこだけ随分と目立ってないか?」

「そうかい?これが普通だと思うが?」

「織音の席と愛島の席とお前の席に両手一杯であろう薔薇を飾って他の席にはあまり無い所の何処が普通だ、何処が!!」

「いいじゃないか別に。細かい男はレディに嫌われるぞ?」

「愛島は分かるが何故、篠塚と神宮寺の席にあるのかと聞いたんだ!」

「レディと俺と主役はあって当然だろう?」

「はぁ……もういい、続けるぞ」




うっわぁぁぁー……
チームワーク最悪だな、オイ

こんなんで大丈夫なの……?




****




『でっきたぁあああー……!』

「物凄く疲れました……」

「うむ……こんなに疲れるものなのだろうか……」

「いや、長引いたのぜっっっつたいにアイツらのせいだろ……」



「皆すんごく疲れてるねー、何でなんだろう?」

「きっと張り切りすぎちゃって疲れちゃったんですよ!待っててください、今からとびっきり美味しい紅茶を淹れますね!」

「期待して待ってるよ、シノミー。にしても疲れすぎじゃないのかい?」


((お前ら(貴方方の)せいだ(です)、お前ら(貴方方)の!!))


『それじゃあ、私はセシル呼んで来るねー?』




****




「My princes、何があるのですか?」

『入ってからのお楽しみ!さ、入った入った!!』



パンッ パパンッ!



「っ!これは……」

『「「誕生日おめでとう!!」」』

「あ、そういえば……アリガトウ、すっかり忘れてました……」

「さ!主役も来たことだし、食べよ食べよー!!」

「相変わらず食い意地を張りますね……」

「はぁ〜いお待たせしましたぁ、紅茶ですよぉ〜!」

「ありがたく頂こう、四ノ宮が淹れる紅茶は一品なのだ」

「ホントだよなぁ……何で料理は壊滅的なのにコッチはメチャクチャ上手いんだろ……?」

「そうかい?俺はシノミーが作るあの刺激的な料理、好きだけどなぁ」

『アンタ胃袋と味覚どーなってんのよ……!』

「オトヤ、コレは何ですか?」

「それは仮装衣装だよ、それは女物の魔女の衣装」

「着ないのですか?」

「セシルはどれがいい?」

「ワタシは鈴歌と同じがいいです!」

「うーん……ちょっと待ってね?あったかなぁ……」




あっという間に楽しい時間は過ぎていきお開きとなった

色々とハプニングもあったけど、セシルの誕生日パーティーとハロウィンパーティーが両方とも楽しめて良かった!!


ちなみに仮装の方はクジで決めて凄いことになった
私は普通の魔女だったんだけど―――



音也は悪魔。
デビルとも言うか?尻尾が犬に見えたのは気のせいだと願いたいな、切実に

真人はヴァンパイア。
いわゆる吸血鬼、凛々しく高貴で美しいヴァンパイアだったなぁ……

トキヤは狼男。
似合いすぎて正直吹いた、暫く笑いすぎて腹が痛かった位だし?

那月はフランケン。
身長的にもピッタリだったけど、全く怖くないフランケンだったな!

レンは包帯男。
えーっと、とにかくエロい。色気が溢れ出てた危険人物

翔は化け猫。
女物でとっても似合ってて可愛かったです!文句なし、以上!!

セシルは魔法使い。
簡単に言えば私と同じ魔女の男物、でもセシルは本物の魔法を使えるから余計に似合って見えた……!




『にしても翔、可愛いな?』

「ウルセェエエッ!可愛いって言うな!!」

『というか皆よく似合ってんなぁ……トキヤとか特に?』

「どういう意味ですか、どういう」

『何でもないでーす!』

「さっさと片付けるぞ」

『はーい、イケメンヴァンパイアさーん!』




****




「鈴歌、今日はアリガトウです」

『え、良いよー別にー』

「でもお礼が言いたかったのです、アリガトウ……」

『……っうん!!』

「にしてもオソロイで嬉しいです!」

『セシルはそのままだよねー』

「その、まま……?」

『魔法使えるから魔法使いでそのまんま!』

「でわ、今なら凉夏も使えますね!!」

『えぇ!?いやいや無理だから!』

「出来ます。ココにキス、してくれませんか?」




ココとはセシルの唇を指していた

え?何処でこんな事覚えたの?
誰だ、この純粋無垢な王子に変なこと吹き込んだヤツ!!

音也か?レンか?それとも間を取ってトキヤか?




「して、くれないのですか?」

『いっ一回だけだから!』




私は顔を真っ赤に染めながらセシルの唇に触れるだけのキスをした

うん、頑張った私!




「アリガトウ!My princes……」



そう言いながらセシルは私の頬と額にキスをして手の甲にキスをし、最後にリップ音を立てながら唇にキスをした

流れるような手順に私は毒気を抜かれ、されるがままだった




『〜〜っ!』

「My princes、これからも愛してます……」





私も、愛してます。

世界でたった1人の私の王子様……

















―――――――
セシルおめでと!
セシルが誰だコレ状態(笑


再編集150325



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