幼なじみ。 友達 結局、一睡もできないまま朝を迎えた。 …せっかくの休日だというのに、気が晴れない。 ――…〜♪ いきなり鳴った着信メロディに驚きながらも、落ち着きを取り戻し電話を手に取る。 ディスプレイには望月 楓≠フ文字が表示されている。 「もしもし…」 通話ボタンを押し、電話に出る。 《もしもーし!楓だよ〜♪おはよ〜っ》 楓はあたしの一番の友達。 「おはよ…」 いかにも疲労感たっぷりの声がでてくる。 《……もしかして…昨日も…?》 楓は、あたしが瑠斗を好きなことや、瑠斗の女事情について知っている。 「まぁ…そんな感じ…。」 《無理しちゃだめだよ…?》 楓のこの言葉は、身体のことだけじゃなくて、あたしの心も気遣ってくれている。 その優しさが胸に沁みこんだ… [*前へ][次へ#] [戻る] |