003 「お前、言いたいことあんなら言えよ」 「…ごめん。」 うじうじしててごめん… 俺だって本当は思った事言いたいよ… だけど。 正直にいったらお前は 俺からはなれていくだろ…? ------------------------------ あぁ… これは流石にショックだ… 今まで雅が浮気してるのは 薄々気が付いていたとはいえど その現場見てしまった… いつもの見慣れた廊下を あるく2人の男女。 あれは…雅と…‥ だれだか知らないけど 可愛い顔してるなぁ… 俺なんかより細いし… 女子だし。 雅の腕にしがみついている女の子を凝視する。 ふわふわの茶色髪。 がっちりメイクで大きくした目。 唇なんててらてら光ってる。 グロスか…? いまなら化粧って言葉に 化けるっていう字が入ってるのも納得できる。 ああ気持ち悪い。 嘘で塗り固めるヤツなんて。 否、俺ひがんでるんだ。 自分が女の子だったら 雅は俺だけをみてくれたかも しれない。 きっとそう思ったんだ。 backnext |