[ハイキュー]クソガキ。
4話
時間は2日前に遡る__。
貴「すんません、大地さん呼んでくんねぇっすか?」
3年「え、あぁ…ちょっと待ってて。」
先輩相手に不機嫌オーラ全開で澤村を呼ぶように頼むガラの悪い男…山下晴斗は最強に機嫌が悪かった。
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澤「晴斗、どうした?」
貴「今日部活いけねぇっす。」
澤「病院か?」
貴「そうっす」
澤「わかった、明日結果の報告頼むな。」
貴「…ウス。」
病院のせいで部活にいけないことで機嫌がものすごく悪いのだ。
貴(あー、くそ。どうせ治ってねぇだろうし病院ばっくれようか…。いや、今更おせぇな。大地さんに言っちゃったし。)
ガンッ!!と大きな音を響かせ廊下の壁を殴る。
友1「晴斗、不機嫌だなwどうした?」
貴「今日病院で部活行けねぇんだよ。」
友2「なんだ、そんなことかよーw部活辛いじゃんか、俺ならなるべく行きたくねーけどなw」
貴「そんなことって…」
友2「お前いいよなー!怪我とはいえ練習ほとんどしなくても一応部員でいられるし、練習しなくても怒られてねぇしよw」
貴「あ?」
友2「部活行けないの本当はちょっと嬉しいんじゃねぇn((バキッ!!…うぐっ!」
貴「ふざけんじゃねぇ!!!そんなに練習嫌なら部活やめちまえよ!!何が羨ましいだよ、ならてめーの足よこせよ!!!」
友1「お、落ち着けよ!晴斗!」
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先生「お前は毎回毎回問題ばっか起こして…」
貴「あぁ!?今回はそいつが舐めた口聞いてくるからだろうが!!」
先生「それが人を殴っていい理由になるのか?」
貴「……。」
言い返す言葉がない、でも言いたいことはたくさんあった。そんな複雑な思いが晴斗を苦しめた。
先生「今回はお互いに非があったんだろうから保護者連絡はしないからもう行け。今日は病院だろ?」
貴「……失礼、します…。」
『お互いに非があった』その言葉に何も言えなかったのが悔しくて晴斗はグッと唇を噛み締めた。
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貴「……周りにバレたら大地さん達に迷惑かけるな…やっちまった。」
冷や汗をかきながらブツブツとつぶやく姿は完全に不審者だったが当の本人は気づいていない。
そうこうしているうちに病院に到着し、なんだかんだで今に至るのだった。
縁「お前ら、授業くらいは普通に受けろよな。」
貴「受けてるよ!!……たまに」
田「俺は今日たまたまだからな!?」
縁「何言ってんだよ、普通はそのたまたまもないんだよ」
部活の帰り道にそんな会話をしながら歩く2年生。
田「木下!!アイス一口くれ!」
縁「今回のこと、もしお前が殴ってなくても俺がやってたかもしれない。」
貴「!」
アイスを貪る他の2年の方へ走っていく田中を見ながら晴斗に聞こえる最小限の声量でそう言った縁下。表情は落ち着いているが声音から少し怒りの念を感じれる、そんな声だった。
貴「お前がそんなことしたら大地さんノイローゼになるぞ、やめとけ。」
縁「お前が部活辞めるほうが大地さんだけじゃなくて部活に支障が出るんだよ。言いたいことわかるだろ、田中ほど馬鹿じゃないんだから。」
貴「…おう。」
縁「ちゃんとケガなおして、ちゃんとバレーするぞ。」
縁下の顔は真剣でその言葉が夢ではなく目標であること、達成できる自信があることを物語っていた。
縁「烏野高校排球部にはお前が必要だからな」
ニッと笑って田中たちの方にかけていった縁下。
貴「…あいついつからあんなかっこよくなったんだ…。」
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