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[鬼灯の冷徹]補佐の補佐
悪霊狩り
貴「それでは、行ってきます。」

閻「気をつけてねェ〜!」

茄子・唐瓜「行ってきます!!」

現世の服をまとった怜、茄子、唐瓜は閻魔殿をでた。

茄子「楽しみだなぁ〜!」

唐瓜「遊びじゃないんだぞ!!」

そわそわする茄子に注意する唐瓜。

貴「いいじゃないですか、地獄を出るなんてこと滅多にないですからね。…あ、でも唐瓜さん、茄子さんは現世にいくのは2回目でしたよね?」


唐瓜「はい!1度鬼灯様と一緒に行ったことがあります。」

茄子「地獄に行こうとしない亡者を捕まえに行きました!」

楽しそうに話す茄子。

貴「浮遊霊ですか。…今回はちょっとばかり過激なものになりますから気をつけてくださいね。」

ニッコリと微笑みながらいう怜にすこし恐怖を感じる唐瓜と茄子。

唐瓜「過激って…?」

貴「まぁ、口で言うより見たほうが早いですよ。」







淡々と慣れた足取りで向かったのは昼間だというのに薄暗く不気味な雰囲気を漂わせる廃墟。

唐瓜「現世の心霊スポットとかいうやつですか?」

貴「そうですね、そういうところに多いんです。」

茄子「何がですか?」

貴「悪霊です。」

え…。と固まる唐瓜と茄子をよそに廃墟に進む。

ガチャガチャと廃墟の扉を揺らす。

唐瓜「鍵かかってますね。」

貴「そうですね…では」

茄子「次はどこに行くんですか?」

貴「次?まだ、ここの悪霊を狩ってませんから。…そりゃあぁっっ!!」

ガシャアアァァンッ!と音を立てて扉を壊す怜。

唐瓜「…さすが、鬼灯様の補佐官…」

貴「さ、行きましょうか。」

何事もなかったかのように廃病院に脚を踏み入れる怜。

茄子「あ、待ってください〜!」

タッタッタッとついていく茄子と唐瓜。

貴「ボロいですね。」

スタスタと進む怜たち。

悪霊「う〜ら〜め〜し〜や〜…」

貴・唐瓜・茄子「……。」

ヌゥ…と出てきた顔面蒼白の女の人を見るなり黙ってしまった3人。

悪霊「ちょ、ちょっと、怖がってくれないとこっちの立場っていうのがないじゃないのよ!!」

貴「いえ、思った以上に工夫のないオーソドックスな登場だったため反応できませんでした。すみません。」

悪霊「謝らないで!惨めになるでしょ!!!」

申し訳なさそうにいう怜に怒鳴る悪霊。

貴「あなた、死後40年間ずっとこちらにいらっしゃいますよね。1年を過ぎた時からビザなし滞在として違法行為ですよ。とにかく、地獄に帰りましょう。」

カリカリと報告書に悪霊の罪状を書いていく怜。

悪霊「地獄!?嫌に決まってんでしょう!!私はなんにも悪いことなんてしてないわよ!!」

貴「生前悪い行いをしていなくても40年もここにいればそれだけで罪ですからね。」

報告書とペンをバッグにしまいながらいう。

悪霊「なんと言われようと、行かないったら行かないわよ!もう、あんたらのことたたってやる!!!」

ゴォォォッと音を立てて怜たちに襲いかかろうとする悪霊。

唐瓜・茄子「うわぁぁぁ!(ガシッ」

茄子と唐瓜を抱えて飛び上がり悪霊を躱す。

貴「だから過激だと言ったでしょう。…ここにいてください。」

高い棚の上に茄子と唐瓜を置いて下に降りる。

貴「このまま抵抗し続けるのであれば、力ずくで持ち帰ることになりますよ?」

唐瓜(持ち帰るって…)

悪霊「そんなこと知らないわ!!院長のやつーーーーっ!!」

私怨ダダ漏れの悪霊の叫びが廃墟中をこだまするとドッと数十の悪霊が集まってくる。

茄子「テレビでよく見る通勤ラッシュってやつだ!」

唐瓜「違うだろ!!」

すごーいと喜ぶ茄子につっこむ唐瓜。

貴「これだけいっぺんに返上できれば明日は非番ですかね…」

そう言うとボンッといい九尾の姿になる怜。

唐瓜「…!!」

その姿を見た唐瓜と茄子は口をぽっかり開けて呆然としている。

悪霊「な、あんた人間じゃないの!?」







木霊「す、すごい量ですね…」

貴「前々からあの場所は怪しいと思ってたんですよ。…とりあえず、これ、その亡者たちのビザなし滞在期間をおおよそですが書きました。これと一緒に鬼灯さんにそいつらを明け渡してください。」

木霊「わかりました。…怜様はこれからどうするんですか?」

貴「現世を新卒の二人と楽しんでこようと思います。あ、このことは秘密ということで。」

1にした指を口元に運び微笑む。

貴「では、行きましょうか。」

茄子「どこに?」

貴「せっかく現世にきたんですし、どこか行きましょう。もちろん、鬼灯さんには内緒で。」

茄子「わぁ!ホントですか!!やったー!怜様と遊びに行ける〜!」

唐瓜「ホント小学生だな…」

嬉しそうに怜を抱きしめる茄子。







〜閻魔殿〜

鬼「秘密に出来るわけないでしょう。」

貴「ですよね。」

現世で遊んでいる途中で寝てしまった茄子を背負いながら帰ってきた怜にいう鬼灯だった。


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あきゅろす。
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