メリーさんと俺:本編 6 数分走ったところで、メリーが言う。 「多分もう大丈夫、追ってきてないみたいです」 「ほ、本当、か?」 それを聞いて俺も歩みを徐々に遅くする、そして立ち止まった。 立ち止まった場所は少し歩けば大通りに着くところだ。 「おろしていいか? メリー」 「あ……はい、もう平気です」 メリーをおろす、彼女はもう本当に平気そうだった。 ここまでくればもう平気だと俺も思う、なので俺はメリーを家に連れて帰ることにした。 「メリー、今日は俺の家に来い」 「え!? で、でも……」 「いいからこいって、一人くらい増えたって変わらないさ」 「そう……ですか? な、ならお願いします」 「おう」 あれ? なんか意外に素直だな。まあ今はいいかそんなこと。 「とにかく大通りを通って帰ろう」 「は、はい」 俺が歩きだすとメリーもとことことついてきた。こうして見れば可愛らしい。 といっても、連れ帰る理由はメリーの監視も兼ねてのことだ、俺はまだ完全にメリーを信用した訳ではない。 とにかく俺は早くメリーから話しを聞くためにメリーを連れ帰った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |