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メリーさんと俺:本編
5
 謎の白ゴスロリの攻撃を受け走り出してから数分、配分を考えるべきだった、足を止め周りを見る。
「……町にでてたか、まったく気づかなかった」
静かな住宅街の十字路に、俺とメリーは来ていた。
後ろから荒い呼吸音が聞こえる。
「あ……メリー、大丈夫か?」
「はぁ……はぁ……へ、平気……」
そう言ってはいるが、顔色は悪い、隠すの下手な奴。
走ってきた道を振り返る、あの白ゴスロリの姿はまだない。

……振り切ったか? ……いや、まだ行こう。

道を見据えながらメリーに聞く。
「……メリー、まだ走れるか? 後少し走れば、人通りがまだ少しある大通りに出るはずだ」
「……」
「……メリー?」
振り向く、メリーは座り込んでいた。
「……もう走れません」
「お前なあ……」
そんな動きにくそうな服装だからだろ、というか鎌が見あたらない、放置していったのか?
……なら方法は一つか。

「いよ……っと」
「ゑ!?」
メリーをおぶった、走る速度は落ちるが仕方ない……と思ったらメリーは羽のように軽い、人間じゃないのな……と思うよ。
今はそんなこと後回しだけども。
「走るから、しっかりつかまっとけ」
「う……うん、わ、分かった……」
メリーも承諾してくれた、体力はまだあるし、この辺りを俺は知り尽くしている。
……問題は無い、行ける。

「……行くぞ」
さっきよりは遅いが、出せるだけの速度で走りだす。
後ろに、一瞬白ゴスロリが見えた。



「しっかし神崎め、いつになったら二次元を理解してくれる……」
オッス、オラ四月一日 和也、コンビニで夜食を買った帰りなう。
……数分まったり歩いて、ふと気づく。
「……アニメ始まる前に帰らねば! 急げ! 俺!」
イカンイカン、最終回じゃないか!
俺はアニメ、そして嫁のために道を疾走する。
脚力はあるんだゼ☆

「曲がり角を今、四月一日選手華麗にまが」

ドンッ!

「うぎゃあっ!?」
「きゃあっ!?」
尻餅ついた、痛い、そして情けない。
……て凄く可愛い声がしたぞ。

「痛い……ちゃんと目ん玉ひんむいてよく見ろや!」

……銀髪、青目、白ゴス。

 銀 髪 青 目 白 ゴ ス 

そしてこのツンすぎる台詞……オイオイマジかよ……。
こんなの二次元にしか居ないと思ってたよ僕。

「……つーか何ジロジロ見てんの? キモイ」

ふっ、そんなんじゃ俺は折れないぜ。
きわめて紳士的に振る舞うべきだなこれは……。
立ち上がって言うよ、言うよ!
「お嬢さん大丈夫k」
「邪魔、どいてください」

おおう……玉砕された。
でも僕、めげない。
「怪我とかしてないかい……ってちょっとぉぉぉ!?」

まさか無視されて逃げられるとは俺思わなかったよ!?
白ゴス娘は走り出してました、逃がすか!

「待ってぇぇぇ!!」
「嫌ァァァ!?」

白ゴスロリは気づいたら四月一日から逃げることに必死でしたとさ。

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あきゅろす。
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