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メリーさんと俺:本編
2
メリーとやらが来てから一周間が過ぎた。
彼女は人と話すことは上手いらしく俺が学校に来たときは既に座って他の奴と話している。
まあこれはこのクラスは「二次元こそ至高!リアルはクソゲー!」とか言ってる奴ばかりだし、彼女の見た目に惹かれたのかもしれない。
……俺的には何故制服着用の学校なのにゴスロリなのかが気になるが、他の奴らは疑問に思わないのだろうか?
これは俺としては是非解いておきたい疑問なので俺はHR前に四月一日に聞くことにした。



「なあ、四月一日」
「ホイホイどうした?メリーちゃんファンクラブでも作ろうってか?」
「んなこた言ってねぇだろ、聞きてぇことがあるんだよ」
四月一日は数秒の間を開けるとニヤリと笑い。
「ほうほう……おまえの聞きたいことは分かるぞ、ズバリ!メリーちゃんのスリーサイズだろ!」

殴ってやった。

「痛ってぇぇぇ!?」
「俺はお前と違ってんなこと興味ネーから!アイツがなんで制服着てないのに言わないか聞きてぇんだよ!」
と、頭を抑えていた四月一日はいきなり変な顔になった、呆れたような口調で返される。
「ハァ?お前こそ何言ってんだ?メリーちゃん制服着てるじゃん!めっちゃ似合ってんじゃん!たしかにゴスロリ似合いそうだけどよ。だからって脳内補正か!?」
訳がわからなかった。別の机で女子と話しているメリーを見る。
彼女はたしかにゴスロリ服だ、俺の見る限り。
他の奴にも聞いてみるべきだろう。
俺は別の友達の所に向かう、四月一日が何か言っていたがスルーした。




「どういうことだ……」
一人、ベッドの上でつぶやく。
あれ以降クラス全員に聞いたのだがいずれも 制服だろお前何言ってんの? というような答えだった。

「俺にだけ……見えてるっつーのか」
冗談じゃない、というかあり得ないだろう。
しかし担任の城ヶ崎に聞いても「病院行くか?」と言われたのでおそらく俺にしか見えていないのか。
だとしたら何故だ、訳が分からない。
ふと時計を見る、針は夜の10時を指していた。

「…何かやってっかな」
テレビをつける、チャンネルを回しているとニュース番組に面白そうな事件があった。

浜辺でバラバラ死体発見。
昨日夜中2時、海清高校付近の浜辺で20代男性の遺体が発見されました。
頭部、胸部、腕等とバラバラに切断されており。
警察は殺人事件と断定して犯人をー…。

気分が悪くなったので消した。

「ウチの近くかよ……怖ぇなあ」
最近奇妙な事が多いようだ。
とにかく俺は犯人が捕まることを祈りつつ就寝した。

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あきゅろす。
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