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長編小説
B ハル視点
ユキにメールしなきゃ。

先に寝ててとメールするとしばらくして返信がきた。
メールを確認すると家に帰るとのこと。

やばい、怒ってるかも。
あわてて返信するが、連絡がない。

目の前の男がなにやら喋っているが、耳に入らない。

どーしよ…
そりゃ、待っててくれたのに、ナンパについていくとかあり得ないよな…

「ごめん、帰る。あとで連絡するから。」

いてもたってもいられず、ユキに電話をかけながら席を立つ。

後ろで男がか言ってるみたいだけど関係ない。

しばらくコール音が続いたあと、
聞きなれた声がした。

『はい。どした?』

「ユキ?今どこ?もう帰るから泊っていけよ」

というと、もうすでに自分の家にいるからいいよ。なんて答えが返ってきた。

俺にはそれが、「待ってたのに、ナンパについていくような奴の家には泊れない」って言っているように感じた。
ユキはそんなこと思ってないと分かっているのに。


謝ったけど、今日はもう俺ん家に来る様子はない。
一旦、ここは諦めよう。

最後に挨拶だけして電話を切った。


今から飲みなおす気分でもない。
タクシーを拾って家に帰る。

誰もいない俺の家。

少し前までここにユキがいたのに。
あー、まじ俺ってバカだなぁ。

あ、新商品のカップ麺がある。
ユキ買ってきたんだ…。

明日二人で食べよう。
ちゃんと謝って…
それからいつものようにくだらない話して…


そんなことを考えていたらいつの間にか眠っていた。


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あきゅろす。
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