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HSH 06/まさか、イジメなんかある訳ないだろ。/ティーンズ


「俺はあれだ、屋上で押されたらフェンスごと落ちた」


「殺人!?」


オレの向かいに座る、セーラー服の似合う男はとんでもないことを言った。


「いや、フェンスが古かったんだろ?」



ん?…なんだこの人。


「いじめられてたの?」


さっきから思うけどリナリー以外と聞きにくいこと平気で聞くよな…。

ユウはまさか、というような顔をしてこう言った。


「…いじめられてたわけじゃないだろ。なぜか知らんがよく鞄が池に落ちてたけどな。」


ん?それ、いじめだからね。


「俺一人のが好きだったしなんとも思ってなかったからな」


そうですかそうですか。
本当になんだこの人。殺されてるのに…

まぁ、突き飛ばした本人もまさかフェンスが落ちて死んでしまうなんて思ってもいなかっただろうけど。
ある意味その人も気の毒だ。


「で、神田のやり残したことは何ですか?」


「あぁ、俺は、最後に蕎麦食いたかったな、って」



「ささやかすぎだよ!!」



どんだけだよ!

「蕎麦好きなんですか?」


アレンが聞く。


「そうだな。毎日3食蕎麦食ってた。あ〜、なんか蕎麦食いたくなってきたな…」


「じゃあ、もう蕎麦茹でて上に帰れよ」



あ、めんどくさくなってる。

アレンって見た目と違って意外と黒いよな。

ってか、そんな話してたらオレも蕎麦食べたくなってきた…




あきゅろす。
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