HSH 01/終わったと思ったのにそれは突然始まりを告げました。/ティーンズ
気がつくとラビは真っ暗な何もない部屋にいた。
「…あれ?オレ死んだ、よな?」
確かに横断歩道を渡っていたら、トラックが―
それがなんでここにいるのか全くわからない。
どうなっているんだ、と歩き出そうとした瞬間、真っ暗だった辺りが不意に青白く光った。
思わず眩しくて目に手をあてる。
「なんだよ、ここ。俺…」
不意に人の声がしたので目を向ける。
―知らない人が3人?
みんな何が起こったのかわからない様子で立ちっぱなしだ。
「あれ?私、死んだんじゃ…」
誰かがそう呟いた、その時、
『はい、あなたたちは確かに死にました』
「「「「!?」」」」
どこから聞こえているのかわからない無機質な、声。
当たりを見渡すが何もない。
『あなたたちは、死にました。しかしあなたたちにはやり残したことがあります。それをやり遂げるまでは上には行けません。これからあなたたちにはそれをやり遂げるため、もとの世界にもどっていただきます』
「なんだよ、それ?やり残したことって…」
『それは自分で考えてください。これは、上の命令です。それでは、行ってらっしゃい』
―上の、命令?
その言葉とともにオレたちは、落ちた。
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