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◆嗜好的、嗜虐的(スクフラ)
「あ…ゃ、はっ…んっ、あ、あっ」

内で焦らすようにゆるりと動く指がいいところを掠めていく度、普段とは違う高い声がひっきりなしに上がる。
ぞくぞくと這い上がってくる快感をどうにか逃がそうと腰が動くも、背中に回された腕がそれを許してはくれない。
それどころかフランの反応を見ては指の動きを速め、絶頂に近付く度に焦らすように動きを緩め達し損ねるのを見ながら楽しんでいる。
押し寄せる快楽の波と達せない苦しさとで、深緑の瞳にはうっすらと涙が滲んでいた。

「はぁっ…ぁん、やぁ…も、無理…れす、から…あぅっ」

「無理じゃねぇだろ」

「んぁ!?あっやぁっ、ひゃんっ、あ、やぅ」

苦しくて仕方がなくて相手の服をきゅっと握ったが一蹴され、楽しげな笑みを浮かべながら唐突に指を動かして内壁を引っ掻いてくる。だがそれも達するというのには及ばず、中途半端な快感が更にフランを追い詰めていくだけだ。

「ぁ、んあぁっ!はっ、あぅ、たい…ちょぉ…イ、きた…あん!」

自分で体重を支えるのにも限界がきて、力が入らなくなった身体が相手の身体へと崩れた。それを見兼ねたのか漸く指が抜かれて、その感覚に息を詰める。

「足、開け」

「…ん…」

相手に跨がるようにして足を広げ、肩を掴む。だが一向に触ってくれる気配はなく、耐え兼ねて服を軽く掴みながら見上げると、加虐的な笑みを浮かべた瞳と視線が合った。ぞくり、全身が粟立つ。

「…たい…ちょ、」

「そんなにイきてぇなら自分で弄ってみろよ」

「え…っあ!?」

信じられない、というように瞳を揺らしたフランを楽しげに見下ろしたまま、空いた右手でぐっとフラン自身を握ってくる。思わず身を固くし太股を擦り合わせると、耳許に唇を寄せ蜜毒のような一言。

「上手くできたらご褒美だ」

「…は、い」

いずれにせよ逆らうことなど許されてはいない。素直に言うことを聞けば優しく甘やかしてくれるから、本当は嫌いでもなかった。
返事が届いたのかフラン自身を握っていた手が離れて、再びそれに自分の手を重ねた。

「…ふ、んっ…んぁ、はっ、ふぁっ…んんっ」

強弱を付けて上下に擦り上げ、先端をぐりぐりと指で苛める。それだけで軽く達しそうになったが、まだだ。隊長の言うことには楽しませろ、という意味合いが含まれているから、すぐに終わらせてしまったのでは意味が無い。
ちらりと視線を僅かに上げれば、先程と変わらぬ楽しげな笑みを讃えたままこちらを眺めている。一人でする時とは違い見られているということが更に羞恥を煽ったが、それとは別の快感が身を焦がした。
最初はゆるゆると動いていた指も次第に大胆になり、絶頂へと昇り詰めていくと自然に腰が揺れた。

「んっ、やぁ…あふっ、あ、あ…んあぁっ!」

流石に我慢の限界がきて指先で苛めていた先端に軽く爪を立てる、と簡単に弾け飛ぶ白濁。同時に全身の力が抜けて倒れそうになったところを伸びてきた腕に支えられた。

「はぁっ…はっ、ん…イ、きま…た…」

「…いい子だ」

背中に腕を回して抱き寄せられ、耳許に寄せられた唇から優しい声音で囁かれ、ぞくりとした感覚が全身を這う。膝を使って立つよう促され大人しく従うと、あてがわれた熱い感触に自然と身体が震えた。
相手の首に腕を回してしがみつく。

「…入れるぞ」

「ん…ぁ、は、い…うあぁっ!?ああっ、んやぁっ…」

言い終える前にぐっと腰を沈められ、ずぷりと内の肉を押し広げて侵入を果たそうとするそれが擦れる度にぞくぞくと快感が這い上がる。
全体が内部に埋まり漸く止まった侵攻に息をつく間も無く、ずるずると律動が始まって反射的に身体が仰け反った。

「あっ、やあぁ!はっ、おっきぃ…ぅん、あ!きもちい…もっとぉ、んあ!」

「可愛いこと言ってんじゃねぇよ、壊すぞ」

「ひぁっん、だってぇ…あん!おっきいの、きもちぃ…んんっ!」

快感が襲いくる度に揺さぶられる身体が離れてしまわぬよう、必死に力を入れてしがみつく。生理的に流れる涙を止める術は無く、ただただ頬を伝って落ちるだけだ。
繋がった場所から響くぐちゅぐちゅという淫靡な水音が聴覚を犯し、這い回るような強過ぎる刺激に視界が眩む。
最後の方には言葉を発する余裕も理性も無くし、ただ与えられる悦楽に身を捩り喘ぐだけだった。

「はっあぁん、たいっ…や、もうむり…んぅっあ!も、イかせてぇっ」

「…っ、いきなり締めんじゃねぇよ…ほら」

「んぁっ、だっ、てぇ…ふぁあ、あ、んああぁっ!」

深く腰を沈められ、ちょうど性器の裏側を抉るように突き上げられて目の前が真っ白に染まる。同じくして全身で感じた熱い感触に身体が震え、残っていた力が全て抜けてくたりと身体が折れた。

「んん…ぅ」

優しく髪を撫ですいてくる手に擦り寄って、広い胸に凭れかかる。首に回していた腕を背中に移動させぎゅうと抱き付けば同じように抱き締め返してくれた。

「…たいちょー」

「なんだぁ?」

「もっと」

すりすりと頭を胸に擦り付け甘えれば応えるように撫でてくる大きな手。唐突に前髪を払われて不思議に思い顔を上げると、額にキスを一つ落とされた。
優しいところも大好きだけれど、もしかしたらこういうところが好きなのかもしれないと胸の内に思い、暖かな温もりに身を預けてそっと目を閉じた。





fin.





隊長のドS心に火が点いたようです←
実は結構だいぶ前に書いたやつなので現在と少し文章が違うかもしれない罠。
とりあえずフランはドMです。まぞっこです。ただし他の人にはドSです←
ちっちゃいにゃんこわんこみたいな受けって可愛いよね。

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あきゅろす。
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