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「冷えピタ、冷えピタはっと。」
薬が置いてあるところに冷えピタは無く、冷蔵庫をあさっていると見つけた。
ちゃんと冷やしてんだなぁ。
って、触るな危険ってなんだよ;;
恐る恐る確かめてみると普通だった。
考えて見れば当たり前か。
「春香、ちょっと冷てーぞ。」
返答は期待して無いが一応断っとく。
前髪をどかして、くちゃってなんねーように慎重に貼る。
「ん つめ、た…………ぁ、れ? 和、?
どうした、の。学校は、」
目が覚めた、か。
はぁ、ややこしい。
「誰かさんが熱出してぶっ倒れせいで休みだよ、休み。
で?気分は?」
「、良くない。てかさむい ・・・・・ごめんね、和。」
状況は把握したみたいだが・・・上目遣いヤメロ。
ただでさえ顔あかくて目潤んでんのに。
「なにが? 今更だろ?俺が看病すんのなんて。
…俺はしたくてやってんだからかまわねーの。悪いと思うならさっさともっかい寝ろ。昼になったら起こしてやるから。」
春香の頭を撫でながら、手を握ってやる。
昔から、こうすると落ち着くのかなんなのか知らないけど、魘されてても穏やかに寝息を立て始めていたんだ。
春香のその法則に気づいてから、俺は手を握ってやるようになった。
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