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狂愛症候群
日常

目覚まし時計の音。

私はその音を合図に、ベッドから出た。

あと、一時間で支度をしなくてはいけない。


急いで支度をして、一段落ついているとインターホンの音が鳴った。
画面の向こうの相手を確認して、荷物を手に取り家を出る。

夏のせいなのか、扉を開けると熱気が私の体をまとわりつく。そして、目が眩むような太陽の光が射し込んできた。

「眩しい…」

思わず、私はそんな独り言を漏らしてしまった。

鍵を閉めて、自分の住んでいるマンションの一階のエントランスまで駆け足で向かう。

ロック式の扉をくぐると、インターホンの画面に映っていた相手、私の彼氏である夏輝くんが笑顔で私に手を振ってくれた。

「おはよう。」

私もニコリと微笑んで言った。

「おはよ。」

すぐに返事が返ってきた。

「速く、行こっか。」

そう言って、私の手をぎゅっと握って歩き始める。
彼の手を握り返して、ついて行った。






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