出会った過去
ふと意識が浮上した。
『よぉ!目覚めたか!?…お前何でそんなボロボロなんだよ?!』
目が覚めたと同時に広がる、鮮やかな赤髪と男の大声。
―ガタンッ―
『〜…っ誰!!』
『うわ!?ちょっお前身体中ボロボロなのに急に起き上がるなっ!っイッテェーー!!!』
僕はソファーから勢い良く立ち上がると、手を伸ばしてきた赤い髪の男の手に思い切り噛み付いた。
この赤髪が今元 陸(イマモトリク)。
人懐っこくて、信頼する者にはとことん忠実な男だ。
『君の顔が怖いからでしょ…ごめんね?この赤毛の○ンが無遠慮に触るから、ビックリしたでしょ?』
この金髪の、いかにも俺は優しい人ですっ…を演じているのが、西城 命(サイジョウミコト)。
『なんだよぉ金猫(キンネコ)〜』
『彼は怪我をしているんですから…少しは落ち着いて下さい赤猫(アカビョウ)』
僕は彼等2人が言い合っている間に、バーの出入口へと走った。
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