short dream
【京】届かない声

失くして気付くこの気持ち



貴方に言いたかったこの言葉は


もう伝える事はないのだろうけど





-届かない声-






『京介』





小さく呟いた人の名前

私の好きな人…




京介は私たちチームサティスファクションのリーダー

誰よりも強くて


気高くて




憧れで





大好きだった




私はこんな形でこの気持ちに気付きたくなかっかのに

ホントは京介に傍にいて欲しかったのに








-------「雪音!」





『!』



声が聞こえた気がした方へ振り向いた先には


誰もいなかった



フッと自棄気味に笑って、空を見上げてみた

----居る訳ないのに  探してしまう




そう

彼は




もういないんだ




『京介…』




この手に残ったのは






どうしようもない虚しさと


もう伝える事のできない、愛しさ





『…バイバイ……京介』




あの雨の中、彼が落とした紫色のバンダナに口付けて

愛の言葉を呟いた





『貴方を


愛していました』









届かない声
(貴方を思い続ける事は…許されますか?)




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