虹蛇 1p ある国と国で戦争をしていました。 その、あまりにも長い戦いに休戦協定交渉がされ、A国のその交渉の席で、酒が供されることになりました。 宴もたけなわに美しい娘が配合したというか酒を運びます。 しかし、その酒は杯に一杯のみ。 一杯の酒を誰が飲むのか? A国の者とB国の者、誰がこの杯を口にするのか? その場に緊張が走ります。 と、娘が微笑み、杯に口をつけるとそれを飲み干しました。 娘の姿にその場の緊張が一気に溶けます。 協定交渉は和やかに、無事に終わりました。 B国の将軍がA国の王に、あの娘は誰かと尋ねると、A国の王は、あれは自分の娘で、コクテルというのだと言いました。 大した娘だとB国の将軍は感心します。 しかし、本当はA国の王も、娘が誰なのか知りませんでした。 [次へ#] [戻る] |