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彼流愛情表現

「愛してるって言わなきゃ死んでやる」

いつも通りの唐突な発言。
それでもこんなパターンは初めてで、オレは勢いよく振り向いてしまった。
振り向いた先には、携帯をかまうMZDがいた。

「…ドラマかなにかの影響か?」
「いや、携帯小説」
「お前携帯小説反対派じゃなかったっけ?」
「ヒマだから読んでる」

相変わらず携帯から目を反らさずにMZDは言った。
オレは溜め息を吐かずにはいられなかった。
なにかと影響されやすいMZDは、こんな風に無理難題をふっかける事が多い。(「お前が好き過ぎて死にそう」や「好き好き大好き愛してる」とか言われたこともあった)
それは別にいいのだが、人を巻き込まないで欲しい。
いつも困るのはオレなのだ。
そんなことは気にせず、MZDは話し続ける。

「愛してるって言ってくれないのか?」
「なんでオレが…」
「言ってくれなきゃ死ぬぞ」
「冗談はやめろ。創造神が死んだらとんでもないことになる」
「冗談じゃないって言ったら、お前は俺に愛してるって言ってくれるのか?」

琥珀色の瞳がオレを見据える。
なんて面倒くさいく奴なんだろう。
愛情表現ならもっと分かり易くしろ。

「愛してるよ、MZD」

彼流情表現

(こんなにも分かりにくい奴に恋してるオレも相当の変わり者)


10.05.10

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あきゅろす。
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