萌えcanになりました3 7.理想のために グレートクマタンのビームは直撃した……に思われたが、たくひ_いあいは無事だった。 アイが装備した兵器でビームを相殺したのだ。 アイ ハァ……ハァ……。 皆さん、ご無事デスカ……? イララ あら、そんな隠し玉があったのね。 でも今のでアイさんはエネルギーを使い切ったようね? 次の1撃は耐えられるかしら? そういうと、グレートクマタンは次のビームの為にチャージを開始しているようだ。 一方、エネルギーを使い果たしたアイはその場に倒れこむ。 マイ お姉様! しっかりしてクダサイまし! シャラ くっ……イララ、これは一体どういうことだー! ランプを裏で操っていたというのは本当なのか! イララ えぇ、本当よ。 すべて私の為。 私が世界中のマイロイドを支配して、理想の世界を作る為にね! イララ でも、アイさんとマイはともかく、まさか(^^)までプログラムで操られていないなんて思わなかったわ。 だからわざわざ人通りの少ない所で食事までして誘い込んだのに……。 摩耶 なるほど……だから私のところにも(^^)の正確な居場所が伝わっていたのか……。 イララ 完璧なはずだったのに……まさかそこのサメがこんなに簡単に裏切るなんてね。 甘奈 え! アタシを睨まないでほしいんだずぇ! 有愛 つまり今回は甘奈のお手柄……ってこと? イララ まぁいいわ、結果的にここで終わらせれば変わらないものね? ねぇねぇ 次撃たれたら今度こそまずいんじゃないの!? シャラ 残された方法は……アイのその兵器を誰かが使う事なんだが……それに耐えうるのはこの中では……。 ―――(^^)。兵器の調整は突入前に済ませてある。つまり、あとは(^^)の意志だけだが……。 (^^) ……いいぜ、私はやってやる!たくひ_いあいさんや、皆の為にもな! その言葉を聞いたシャラが、兵器を取り付ける。 たくひ_いあいは正直止めたい気持ちでいっぱいだったが、(^^)の固い決意を前に、信じることにしたのだった。 8.決着 イララとグレートクマタンの前に、(^^)が立ちはだかる。 イララを見据えると、兵器のチャージを開始した。 イララ 今度はアナタが相手をしてくれるの? 急造品でどこまでできるか見せて貰おうじゃない。 兵器自体の威力は先ほど相殺出来ている為問題ないが……急造の取り付けの為、チャージ速度が遅くなっている。 このままではイララに先にビームを撃たれてしまう……! シャラ くそ、このままでは……! おい、起きろランプ! あのグレートクマタンとかいうのはお前が作ったのだろう!?何か弱点はないのか!? ハカセ うぅ……グレートクマタンはパーフェクトなクマロボットっしょ。 忠実に命令を実行するじゃん……。ただ……イラたんは違うっしょ。 シャラ む?貴様! イララが完璧ではないと言いたいのか! ハカセ そういう意味ではないっしょ。 イラたんには心があるじゃん。 だから、グレートクマタンの中にある装置を仕込んでおいたっしょ……。 シャラ ある装置……? イララを見上げるシャラ。 そしてグレートクマタンは発射体制に入る。 イララ フフフ、やっぱり間に合わなかったわね。 さぁ、これで最後……。 サラリ イララさん……やめてほしいのですよー……。 みんなと仲良くしてほしいのですー……。 予想だにしない声が聞こえ、思考が止まる……。 イララ これは……サラリ? ! ……しまっ……!! (^^) ここで必殺技をぶちかますぜ!イララ、くらいやがれえええっ!! サラリに気を取られた一瞬、クマロボットのビームの発射が遅れた。 その隙に(^^)の兵器から放たれたレーザーは、クマタンを撃ち抜いたのだった。 バランスを崩したイララはクマタンから海に投げ出されてしまう。 シャラ イ、イララー! 進む 9.理想の果てに 皆で急いで海に向かうと、プカプカと浮かぶグレートクマタンだったものの上で、ため息交じりのイララが座っていた。 シャラ イララ!まったくお前というやつは! 何が理想の世界だ!馬鹿馬鹿しい! イララ フン、アンタには理解できないでしょうね。 海の上で2人はギャアギャアと言い合いをしている。 だが、どこかほほえましい……。 摩耶 ラン、グレートクマタンの中に仕込んでいた装置というのは……。 ハカセ あぁ、これっしょ! そう言うと小型の機械を取り出し、それを開くと中から小さなホログラムのサラリが現れた。 ハカセ 遠隔のホログラム投影機っしょ。 これをグレートクマタンに仕込んで、私のラボにいるサラたんに、イラたんに話しかけて貰ったじゃん! サラリ ハカセ〜、サラリはちゃんとイララさんにお話し出来てましたでしょうか〜? ハカセ バッチリだったっしょ〜! さすがサラたん! 摩耶 なるほど、イララの理想も、サラリのお願いには敵わなかった訳だな。 事がひと段落し、言い合いをしているシャラとイララを溜息まじりに見守っていると、(^^)が話しかけてきた。 (^^) へへっ、たくひ_いあいさんを守りたいって気持ちがあったからな。 だから、私は戦えたんだぜ? (^^)の言葉を心から嬉しく思い、「ありがとう」と返す。 こうしてイララの野望は食い止められ、世界に平和が戻ったのだった……。 進む [*前へ][次へ#] |