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なみだを隠すように(芥川)
最近、ジローちゃんに避けられてる気がする。私が話しかけても何かしら理由をつけてどこかへ行っちゃうし、話しかけてもくれない。
「ジローちゃん。」
「なになまえちゃん。」
「あのね、この前のことなんだけど…」
「ごめん俺、今跡部に呼ばれてるから…」
ほらまた。この前私はジローちゃんに告白された。すごく嬉しかった。私もジローちゃんが好きだったから。
「返事はいらないよ。」
けれどジローちゃんはそう言ってどこかに行ってしまった。その日以来私は避けられてしまっている。
「私もジローちゃんが好きだよ。」
誰もいない屋上で一人囁いてみるも、虚しい以外何ものでもなかった。どうしてジローちゃんは私の答えを聞いてくれないんだろう。考えてみてもわからない。というよりそもそもジローちゃんは私のことが好きじゃなかったのかもしれない。罰ゲームとかでやらなきゃいけなかったのかも。ぐるぐると悪い考えばかりが頭を駆け巡った。
なみだを隠すように
(笑うのって辛いね)
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