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ひどく曖昧に(千石)



俺の好きな人は俺のことが嫌い。俺は女の子大好きだし、声かけまくってるから嫌われててもしょうがないんだけどやっぱり悲しい。好きな女の子には少なからず好きでいて欲しいし、嫌われたくない。だから今日からナンパしないって決めたんだ。


「なぁ、千石。お前今日どうしたんだよ。女子が心配してたぜ。キヨが変だーって。」


「南、俺は愛に生きるって決めたんだよ。」


「は?」


誰になんと言われようが関係ない。まぁ正直、女の子に心配してもらって嬉しいし、すぐにでも声をかけたいけど俺はあの子の為に頑張るって決めたんだ。


「あっ、なまえちゃーん!」


「……」


「無視しないでよ〜。キヨ泣いちゃう。」


シクシクと半分泣き真似をしてみる。ちなみに半分は本気だ。いつもこうして彼女の気を惹こうと必死なんだ。大抵無視されるけど。


「今日は…」


「え?」


「なんで今日は、ナンパしないの?」


「どうしてそれを…」


「クラスの女の子達が騒いでたから。」


「そっか。あのねなまえちゃん。俺はなまえちゃんが好きだよ。」


「……」


「俺、女の子はみんな大好きだけど、なまえちゃんだけは特別。特別大好きなんだ。」


だからね、なまえちゃんが少しでも好きになってくれるような男になろうと思ったんだ。


「カッコ悪いよね、俺。」


「うん、そうね。」

























ひどく曖昧に
(笑う君はとても綺麗だった)




title by 確かに恋だった



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あきゅろす。
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