log 些細なおしゃべりで(仁王) 平凡に流れる毎日が大切だと気づいたのはつい最近のこと。前までの俺はスリルがあることばかり求めていた。恋愛に関してもそう。違う女に浮気して(浮気という程女への想いはないが)バレないように、まるでゲームのように楽しんでいた。 「そん時の赤也は傑作だったナリ。なまえにも見せたかったぜよ。」 「ふふふっ見たかったなぁ。」 今は俺の腕の中にいるこいつをひどく大切に想う。浮気なんてする必要もない。あれだけ欲していたスリルでさえも今では疎ましく思う。 「そうだまー。今日は部活ないんだよね?」 「おう。今日はデートじゃろ。」 「うん。それでね、駅前に出来たケーキ屋さんが美味しいってブンちゃんが教えてくれたんだ。」 そこに行きたいと主張するなまえに勿論快諾し、満足気な笑みを浮かべるその唇にキスを送った。 些細なおしゃべりで (笑ってくれる君が愛おしい) titleby 確かに恋だった ←→ [戻る] |