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エンドレスゲーム(イチ様へ)



「やぁなぎぃぃぃ!」


ぜぇはぁと息を切らしながら全力疾走(だが所詮私は50m10秒台)して女の子とは思えないほどの形相でテニス部の参謀こと柳蓮二を探しているのには訳がある。今日の朝、普通に登校してきた私の下駄箱に一通の手紙が入っていた。内容はかなり不審、1時間目休みまでに青い箱を見つけたし。という訳のわからないものだった。意味もわからずかつ面倒だった私はそれを捨てようとごみ箱に向かった時開眼した柳に会った。


「うお、お、おはよう柳。」


「おはよう。」


何故に開眼!?そうツッコミを入れなかった自分を褒め称えていると柳が突然話し出した。


「今日、お前には六つのミッションを与える。」


「はっ?」


「各ミッションのクリア場所に次のミッションの紙を置いた。その指示通りにするといい。」


「いやいやいや、何言ってんのお前。つかこれ入れたの柳?」


「全てクリア出来たら景品がある。ではな、頑張れ。」


行ってよし、と某学園の監督のように爽快に自分の教室へ行った。ちょっと、待て。何故私の話を聞かなんだ。せめて理由だけでも教えてくれ。こんな感じで柳に与えられたミッションをしなくてはいけない謎のゲームが始まった。別にシカトしてもいいのだけれど、後が怖いのと私はあいつに惚れている。世界の七不思議だな。頑張ったおかげか終わりに近づいてきた。次が最後のミッション。


「裏庭の桜の花が咲く木の前に来られたし。」


裏庭には桜の木が一つだけある。少し壁で影になっているからあまり気づかれないけど。ミッションはどの場所にも箱が置いてあった。青から始まり赤やら黄色やら大きさもばらばらの五つ。柳が何をしたいのか私にはわからなかった。


「おっ、着いた。」


桜の木の下に一枚の紙が置いてある。ここが最後の場所ではない。俺を探してみよ。なんとも頂けない文章だった。やっと終わったと思ったのにこの仕打ち。段々ムカついてきた。そこで冒頭に戻る。


「ど、こに、いるんだ、よ…」


大分疲れてきた。文化部(オカルト同好会幽霊部員)の私には相当頑張ったぞ。かれこれ20分は走っている。もう柳が行きそうな所は全部行った。テニスコート、図書館、生徒会室。どこにもいなかった。


「あ、とは…教室?」

振り出しに戻ってみようと教室に行くとそこには求めていた柳の姿。私に気づくといつものニヒルな笑いを向けてきた。


「遅かったな。」


「あんたどこに居んのかわかんないのよ、かなり疲れたし。」


恨めしそうに柳を見るとニヒルだった笑いがとても優しい笑顔に変わった。


「おめでとう、ミッションクリアだ。」


「全然嬉しくないけど、ありがとう。ところでこの箱達はなんなの。」


「ああ、それは、」


言うや否や柳はあろうことか私を抱きしめてきた。ちょ、近い。心臓に悪いよ、これ。


「どどどどうした、柳!」


「ご褒美だよ、と言うよりはプレゼントだな。」


誕生日おめでとう。言われて思い出した。今日は私の誕生日だ。じ、じゃあこのカラフルな箱は全部私への誕生日プレゼント。


「や、やなぎぃ…」


「泣くな、箱に入ってるものはどれもお前が欲しがっていたものだぞ。」


「あ、ありが、ありがと。」


「あともう一つ、」


ちゅっと唇に柳の唇があたる。これはもしかしなくともキスというものだろう。


「いらぬかもしれんがな、俺もプレゼントだ。」


ちなみに返品不可だぞ、だなんて冗談っぽく言う。そんなの返品するわけないじゃん、一生返せないよ私。


「や、やなぎ、すきぃ…」


「ふっ、俺も好きだぞ。」


ぎゅうと私の鼻水やら涙やらを気にせず抱きしめてくれる柳がずっと大好きです。
































エンドレスゲーム
(一生終わらない恋の遊戯)




-あとがき-

お久しぶりです、イっちゃん(^^)
20万打、おめでとうございます!大好きです←
いつも素敵なきりひよに癒やされています。
柳夢ということで書かせて頂いたのですが、駄目ですね。ギャグなのか甘なのかわからないものになってしまいました;
いつでも書き直しは致します!気軽にお声掛け下さい^^
本当におめでとうございました!
大好きです!←←




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あきゅろす。
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