転校生
校長先生は実に優しい人だった。丁寧に挨拶をしてくれたし…。
それにまだ若かった。
「風紀委員はとても厳しいらしいから気をつけなさい」
と忠告までしていただいたのだか…どう気をつければいいのか全く分からない。
……ってかそんなに手がつけられないのか??
不思議に思ったが声にはださなかった。
ちなみにあたしのクラスは二年五組らしい…。
並盛高校は総合学科で、たくさんの専攻があるのだとか。
……うん。校舎もきれいだし、あとはクラスに馴染めるかだね。
担任は体育教師でとりあえず熱血タイプ。
…むさ苦しい。
それが第一印象だった。
「今日は編入試験に合格して編入生を紹介する。入って来い」
ってか声が無駄にでかいから。
――――カラカラカラ。
とりあえず自己紹介!!
「あ…えっと…昨日引っ越してきた早河 亜稀です。九年前までここに住んでいました。よろしくお願いします」
ペコッと頭を下げると先生が一つ空いた席を指差して、そこに座れと言われた。
「…もしかして亜稀ちゃん!?」
横を振り向くと、なんと幼なじみだったツナだった。
ホームルームが終わり先生が教室からいなくなると、沢山の人が話し掛けてくれた。
「よかった!!知り合いがいないって思ってたよ…」
「俺もまさか亜稀ちゃんに会えると思わなかったよ」
そのあとはツナ君の友達の武くん、隼人くん、京子ちゃんを紹介してもらった。
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