気まぐれ屋
君の声を……(獄寄り・切甘?)
幼い頃から好きだった。
だからもう……
もう聞きたくないよ…
君がモテていることは、分かっているつもりだった。
それでもムカつくんだよ。
だから俺は、もうそんなことを聞きたくはなかったから、毎日音楽を大音量で聞いてる。
「ねぇ獄寺くーん!!何聞いてるの」
そう言って、イヤホンを外そうとする。
「るせーよ。触んな!!」
そうやって言ってるうちに、あまりイヤホンを外そうとしなくなっていた。
ただ十代目のそばにいるときは、イヤホンはつけなかった……
「今日のお昼も屋上で食べませんか??」
そう…教室で食べると、嫌な話しが耳に入ってくるから。
ほら…今だって、
「今日もかおりさんが告白されてたって!!」
「だって可愛いもんね♪」
「分かる!!しかも相手はあの持田先輩だって!!」
「いつも一緒にいるもんねー♪」
聞きたくねぇンだよ。
またイヤホンをつけて、一日を過ごす。
クラスが違うのが唯一の救い。
放課後……
「〜♪」
「 ぇ」
目の前には、俺の好きなかおり
どうしているんだよ…。
俺はシカトしようと思ったが、腕を捕まれて、離れようとしてくれない。
いつも通り、冷たくあしらおうと思っても、心は正直みたいでそれを拒んでいた。
「なんだよ…」
――カチャッ
「もーっ何聞いてるの…ってうるさいよ!!もうちょっとボリューム抑えなさいよっ」
なんだよ…勝手に取っておいて、その言い方は…。
「ったくなんなんだよ…」
「お願い…があるの……///」
顔を真っ赤にして、そう言うと俯いてしまった。
しかも、腕の袖を捕まれたまま。
「なんだよ…」
「今日…一緒に帰って欲しいの」
そんなことを言われたことだから断る理由もなくて……
気がつけば、かおりの家まで来ていた。
「かおり着いたぜ??」
―――ビクッ
「…うんっ」
そんなにびっくりしなくてもいいだろ??
「隼人…??笑わないで聞いて??」
そんなことを言うから、なんか変な空気になるんだよ。
どうせ持田の事なんだろ??
「あたしね…隼人のこと好き」
……はっ??
思考停止状態。
かおりが俺を……??
「なんとか言ってよぉ」
「ほんとか??」
「嘘を言ってどうするのよ!!」
――ギュッ
「俺もだよ…」
なんだ…悩む必要なんてなかっじゃねぇか。
もう誰にも聞かせたくない。
(いつから好きだった??)
(かおりより前だっ)
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