気まぐれ屋
君への思い(隼人寄・甘)
「今日の仕事も面倒なのを持ってこられたわ」
……ドカーン。
今日の仕事は、同盟ファミリーの内密調査で反逆者であったファミリーの殲滅[センメツ]。
あまりこういう仕事は好きじゃないけど、仕事を選んでもいられない。
マフィアに入った時点で、殺しは絶対である。躊躇した時点で、逆に殺されてしまう。
でも、なるべくなら殺しはしたくないものだ。もちろん、うちのボスもそう思っているはずだ。
まぁ……ボンゴレを的に回した時点で勝敗は決まってる。
「かおり!!右にそのまま行け。俺は左からで芝生頭は直進だ」
「はーい」
「極限任せておけ!!」
隼人の一声で、一気にそれぞれの場所に走っていく。
それぞれの武器で敵を倒していた。後ろは振り返らない。
敵のボスの所へ三人は一緒に到着する。まわりは死体ばかり………。
「まっ…待ってくれ!!わたしには妻もいる。今回だけは見逃してく……」
「最後に言い残すことはそれだけ??どう足掻いても無駄よ。諦めなさい」
―――――パン。
躊躇なく隼人がボスを打った。
「ふぁ〜。疲れたわぁ」
アジトに戻ると三人でボスに報告へ行かなければならない。疲れたし、明日でもいいじゃん!!と言ったら隼人の小言ばかり。
仕方なく報告へ行った。
「お疲れ。とりあえず明日は休暇やるから、ゆっくり休むといいよ」
「はい。それでは失礼します」
ボスの部屋から出ると、疲れのあまり足元がふらついた。
「大丈夫なのか??」
「うん。ありがとう了平先輩」
それからすぐに部屋に戻って、お風呂に入った。
ボンゴレ邸で女が住んでいるってあたしとクロームくらいだよね。
クロームもほとんどここにいないし。
タオルを巻いて部屋にいると、隼人が部屋に来た。
「………どうしたの??」
「飯!!一応、一日食ってなかったからじゃなくて///かおり、服着ろ!!」
ったく、自分の部屋くらい自由にさせてくれてもいいのに。
頭をくしゃっと撫でて、髪の毛をすくいとる。あまりにくすぐったくて、思わず肩をすくめた。
「忍耐力を試されるな」
クスッと笑い、髪にキスを落とした。
……焦らされてるみたい。
「あら。まだ体力あるのかしら??」
「試してみるか??」
クスッと笑われ、身体をすくわれて、ベットまで運ばれる。
「…………変態」
ボソッと呟く。
「それでもそんな奴が好きなくせに」
ベットに降ろされるとキスが降り注いで来る。拒むことはしない。だってあたしも同じ気持ちだから。
「明日休みだし…せっかくこんな格好でのお出迎えしてもらったし??ゆっくりいただきますか」
本能のまま隼人に身を任せても、今なら素直になれる気がした。
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