オレンジの涙
数年
数年が経ち、あたし達はいつの間にか高校3年生になっていた。
もちろん並盛中学メンバーも同じ高校だし、なんとハルとも同じ高校に入学した。
毎日が楽しくてあたしはずっと笑っていた。……ううん。たまには喧嘩もしたし、困らせたこともたくさんあった。
でも振り返ってみるとあんなことで??なんて笑ってしまう。
もう半年したら卒業………。
「どうしたんですかさくら??」
「さっきからぼーっとしてるみたいだよ??呼んでも別の世界にいってるよ!?」
そうだ………。京子とハルと一緒に帰ってたんだ。
「んー……あと半年で卒業するなぁって思うと急に淋しくなっちゃって……」
あたしはおもいっきり空を見上げた。そんなあたしを見てハルと京子も空を見上げていた。
「当たり前に会ってる今がなくなって毎日会えなくなるのは寂しいよね…。」
ボソッと呟く京子。
「でも会おうと思えばいつだって会えますし、会いにだって行きますよ!!それにあたし達はいつまでも、この空のように繋がってますから……ね??」
潔白の笑顔に安堵した。
そうだよ………。二度と会えないわけではない。会おうと思えばいつだって会えるんだ!!
「なんかすっきりした!!ねぇたまには受験の生き抜きに明日ケーキ屋さんに行かない??」
「「もちろん♪」」
それじゃあまた明日!!四つの曲がり角でそれぞれの家の方向に向かった。
「半年なんてあっという間なんだろうなぁ」
ぼやきながらちゃんと周りを見ずに歩いていた。
――――ドカッ
まさか…………
「………ってぇ」
やっちゃった??
「ごめんなさい!!」
鞄が当たったみたいだった。当たった人は、まさかの同じクラスの竹内 雄大だった。
クラスでも目立つ人で、見た目はヤンキー系だ。
「さくらか…。ったく責任とれよ!?」
「せ………責任??」
「そっ」
ニヤッと笑った笑顔が妙に怖い。誰が助けてください!!
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