オレンジの涙
どっきり大作戦
「ちょっ///」
これを着るんですか!!
ディーノさんの部下は「絶対に似合うから」とあたしに着ろと催促するかのような目で見てくる。
いやいや……
勇気いりますって!!
差し出された服……。
それは………
メイド服!!
なんでメイド服なのかというと、ディーノさん達を驚かす…いわゆるどっきり大作戦なのだとか。
それに何故メイド服??
違うのでも…。
まぁ諦めが肝心なのか分からないが、結局着ることになった。
うーっ///
スカートが短い。
「あの……どうですか??」
オズオズと部屋から出た。
着替えてる途中何度鏡を見てもなんかほんとに似合わない。
胸もないし…
スカートも短すぎる。
「……あの??」
何も反応のしてくれないディーノさんたちの部下の皆さん。
やっぱり似合わないよね。
元の服に着替えようと思って踵を返そうと思った時に、「さくら嬢似合いすぎます」なんて声を揃えて言われた。
「これならボスも驚くだろう」とか「ボスの反応が楽しみだ」なんて言ってたり…。
皆さんの笑顔がなんか怖いですよ!!
それから間もなくディーノさんたちのご帰宅。
ご飯の時間になりあたしは他のメイドさん達に紛れていた。
もちろん誰も気がついていません。
部下の皆さんも何事もなかったかのように過ごしている。しかし何人かは笑いを堪えるために部屋を出ていく人もいた。
「さくらはいねーのか??」
勘がいいのかディーノさんが辺りをキョロキョロしていた。
あたしがご飯の時間になっても来ないので探しているらしい。
へへっ!!あたしはここにいますよーっ♪
なんてうっすらと笑いを零していた。でもやっぱりあの人だけにはばれてたんだよなぁ…。
「まぁそのうち来るだろ??」
リボーンの言葉で料理をみんな食べはじめた。
それにしてもツナ……よく食べるよなぁ。
おいしいのはママンの料理もだけど…いつも以上に食べてる。
気がつくと残りはデザートだけ運ばれてない。
よしっ!!今こそあたしの出番だ!!
そう思いディーノさん達のところへとデザートを持ち運んだ。
さっきちょっとだけ特訓したんだから大丈夫だよね!!
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