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オレンジの涙
提出書類
「………さくら」


「……んっ……」


ぼやける視界がだんだんとはっきり見えると、目の前にはなんとディーノがいた。



「…どぉしたのぉ??」



起きたばっかりだったので、見事にちゃんと話せていない。



「恭弥がさくらのこと探してたみたいで今来てるぞ??」


……恭弥ぁ??







…………。











すっかり忘れてた!!





だんだんと記憶をたどると、提出書類を出し忘れていたのだ。





ばっかだぁーっ!!




「ディーノありがとーッ」




バタバタと書類を持って急いで雲雀さんに渡した。




「今回は大目にしてあげるよ……ただし………」





……。








「どうしたのさくら??」




ツナがやっと起きてきた。



「恭弥が来てからずっとさくら、こんな感じなんだぜ??」


答えない代わりに、ディーノが答えてくれた。



いやぁ……ね??



大目じゃないじゃん!!
ただの罰ゲームみたいなものじゃんかぁ!!




かと言って、嫌だなんて言った時には噛み殺されるし…





対処のしようがなくて「わかりました」としか言えなかった。





ガックリと首がうなだれる。





ただしのあとの言葉。






それは………









これから毎日応接室に来て、僕の手伝いをしてね。







だって!!








ただのパシリじゃん!
それになんで毎日なんですか!?
ありえないっつーの!!




「さくら…完全に壊れましたね…。」




「百面相で面白いな……。」




すっかり開き直ってしまったあたしに誰も手がつけられなくなっていた。

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あきゅろす。
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