オレンジの涙 楽しい日々 「……千種??」 恐る恐る声をかけてみると、案の定二人から熱い視線が……。 ……迫力ありすぎます。 「…準備は??」 それと同時に大きなかばんを持ち上げ、ニコッと笑った。 こちらに千種がくるとひょいっと荷物を持ってくれた。 …ジェントルマン♪ 軽々とかばんを持つと、その場から早足で去って行った。 いや…ただあたしが歩くのが遅いだけか。 「じゃあ隼人またねっ!!」 そう言い残して、千種を追っかけて行った。 家に戻ったけど、ちょうどタイミングよく誰もいなかった。 「さくら遅かったですね」 帰るなり骸に抱き着かれた。 ……んーっ。こういう事されるのは慣れない! それから過ごす日々はとても楽しいものだった。 犬と千種が喧嘩したり(犬が一方的に切れたり)、みんなでご飯を作ったり、まとまって雑魚寝したり…。 でもやっぱりみんなのことも気掛かりだった。 ママには一応連絡はしたし……大丈夫だよね!? ただその一方であたしがいないことに、問題が勃発していたことには気がつかなかった。 BackNext [戻る] |