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番外編〜音箱学園:前編〜

音箱学園〜波乱万丈の争奪戦〜(前編)





女の子
「ねー知ってる?最近転校してきたあの子の話!」

女の子
「知ってる知ってるー…あの変な人、だよね?」

女の子
「その子!友達が同じクラスなんだけどさー、最初の挨拶も大分変わってたって話だよ」

女の子
「そうなんだー。どんな感じだったんだろう…」

ナレーション
「そう。今彼女達が噂をしているあの少女こそ、我々の知る物語の主人公である彼女だ。音箱スタッフがお送りするっ、学園生活を舞台とした本編とは全く関わりの無いパラレルたっぷりなこの物語の名は……」

ナレーション
「30000hit記念!音箱学園!〜波乱万丈の争奪戦〜」

ナレーション
「時は約1ヶ月前にさかのぼる…」


〜3‐A教室〜


リート
「リート・シュメターリングです!趣味は解剖、特技は改造☆どうぞよろしくーぅ」

ロザリア
「リートちゃんは一身上の都合で転校してきたの。みんな仲良くしてちょうだいね」

タクト
「アスカ…転校生だってさ。この時期に珍しいね」

アスカ
「……」

タクト
「…?アスカ?」

アスカ
「…!あ、あぁ。そうだな」

ロザリア
「それじゃあリートちゃん、あの窓際の一番後ろに座ってもらえる?」

リート
「はーい」

アスカ
「(アイツ…どこかで見たような…)」

ファリン
「…ア…スカくん。アスカくんってば!」

アスカ
「!?…なんだ?」

ファリン
「さっきから転校生の方ばっか見てるんだもん…」

タクト
「もしかして…一目惚れ?(からかうように笑いながら」

リート
「え〜困るなぁ。ボクまだキミのこと良く知らないしー」

アスカ
「いいいいきなり話に割って入るな!それにバカなこと言うな!!///」

【アスカ、立ち上がりドアへ向かう】

ファリン
「ちょっと!アスカくんどこ行くの!」

タクト
「あーあ…怒らせちゃった」

ファリン
「あなたが怒らせるようなこと言うからじゃない」

リート
「あっボクリートって言うんだ!よろしくね☆」

タクト
「(空気読めない…)」
ファリン
「(空気読めない…)」


ナレーション
「そうして出会い頭からマイペースさを発揮していたリートは、隣の席である乙葉拓斗と仲良くなり、彼が所属している生徒会へと入ることとなった。そんなある日…」


〜生徒会室〜


タクト
「理事長の宝物ぉ?」

レンバ
「そっ。それが今回俺たちに課せられた仕事…つーか依頼?な訳」

ミズキ
「いくらあの方の頼みと言いましても…"宝物"、では漠然としていて探しようが無いですわ」

リート
「ちっちっち、甘いなぁ生徒会長」

ミズキ
「何か用ですか最近入ってきた"生徒会新人書記"さん?」

リート
「名探偵なボクが思うにー、やっぱ宝物って言ったら"金貨"や"財宝"でしょ!」

【リート 適当な方向に指を突き付ける】

タクト
「推理の欠けらもないじゃない…」

レンバ
「よぅし、そうと決まれば調査だリート隊員!」

タクト
「ってレンバもノっちゃった!?」

リート
「了解でありますレンバ隊長!」

タクト
「ちょっ待ってよ2人ともー!!」

ミズキ
「元気な方々…」

【ミズキ 紅茶をすする】

ロザリア
「大変よミズキ!」

ミズキ
「ロザリア先生まで…どうかなさいましたか?」

ロザリア
「今回の理事長の宝物探しの話、見つけたものには褒美が与えられると公示したそうよ」

ミズキ
「あら、ではこれである1人のやる気が増しますわね」

ロザリア
「それだけじゃないわ……どうやらあの集団も動き始めたらしいの」

ミズキ
「!」

ロザリア
「ウチの子たちと何か問題を起こさなきゃいいんだけど…生徒会顧問である私の首がどうなることやら…」

ミズキ
「(これは…始まりましたわね。この、学園をもゆるがす戦いが…)」


ナレーション
「所変わって体育館裏。告白で有名なこの場所には生徒だけでなく先生までも恐がらせるという不良たちが溜まっているのだった」


〜体育館裏〜


カオス
「あヤバ、このスナック超うめぇ」

ファリン
「ホント!?一口ちょーだいっ」

マドル
「ファリンまだ食うのかよ…オレももーらう」

アスカ
「てめぇら…何やってんだよ」

ファリン
「あっアスカくん♪アスカくんも食べるー?すごくおいしいよ」

アスカ
「おぅサンキュー…って違うわ!菓子食ってる場合じゃねぇだろ」

マドル
「だってやる事とか特に無いし…」

カオス
「暇だしな、オレら」

アスカ
「ふっそんなお前らに俺からいい情報をやる」

ファリン
「何々〜?"理事長の宝物を見つけたら、学食1ヶ月無料"〜!?」

カオス
「本当か!」
マドル
「本当か!」

ファリン
「だってほら…書いてある」

マドル
「1ヶ月タダは大きいな…」

アスカ
「アスカの親父太っ腹じゃーん?で?理事長子息のキミに心当たりはあるのかな?」

【カオス アスカと肩を組むが振り払われる】

アスカ
「そう呼ぶなって言ったろ…まぁ正直なところ、手がかりは0だな」

カオス
「だろうな。じゃなきゃオマエがオレらに話を持ってくる訳ねぇし」

【カオス 肩をすくむ】

ファリン
「失礼ね!アスカくんはそんなズルしないわよ!」

マドル
「…で?どうするのアスカ」

アスカ
「親父に関連するのはムカつくが、マドルの言った通り学食無料はかなりデカイ…とりあえず手分けして情報を集めるぞ」

ファリン
「おーっ!」
カオス
「おー!」
マドル
「おー!」


ナレーション
「そんな風に彼らがやる気になっているとは露知らず、水輝会長に情報集めを頼まれたリートと拓斗は、あてもなく校舎を彷徨っていた」


〜廊下〜


タクト
「手がかりを探すって言ってもなぁ…レンバは他の用事があるからーって逃げるし、生徒1人1人に聞いて回るんじゃキリが無いよ」

リート
「こういう時は〜ほら!物知りなシュクレの所に行こうよ!」

タクト
「そうだね…て、リートお腹すいてただけじゃないの〜?」

リート
「ギク。」

タクト
「あはは、冗談だよ。うん、時間的にもちょうどいいし、行こうか。食堂」


〜食堂〜


リート
「シュークレっ」

シュクレ
「ふふっこんにちはリートちゃんに拓斗くん。今日は何にする?」

リート
「うーんとえーと…悩むなぁ」

タクト
「聞き込みが、さ・き!」

リート
「…うぇーい」

シュクレ
「聞き込み?」

タクト
「あ、えぇと、僕たちある調査をしていて…シュクレさん、理事長の宝物ってどこにあるかご存知ですか?」

シュクレ
「モリスンさんの宝物ね…まぁ情報ならあるわ」

リート
「本当っ!?さっすが〜☆」

シュクレ
「…でも簡単に口外していいものじゃないわね」

タクト
「そこを何とか…」

シュクレ
「…はぁ、2人や生徒会の皆にはいつもお世話になってるし、特別よ?……魔研の2人が知ってるわ」

リート
「まけん?」

シュクレ
「魔術研究部のこと。さて、私が言えるのはここまでね。後は頑張ってみなさい?」

タクト
「ありがとうございました!」

シュクレ
「無茶はしないのよ?」

ファリン
「ウフフ、いいこと聞いちゃった!早速アスカくんに報告しなきゃ☆」


ナレーション
「シュクレから情報を無事得ることができた2人だったが、それを盗み聞きしていたファリンは一足先にアスカの元へと向かうことで、彼ら不良集団『狩撃韻出琉(シュヴィンデル)』は生徒会よりも先に魔術研究部の部室に押し掛けたのだった」


〜魔術研究部部室〜


クー
「お、お兄ちゃんたち…誰…?」

スー
「おいおまえら!クーがこわがってんじゃねーか!」

カオス
「はんっそんなの関係ねぇな。いいからさっさと理事長の宝の場所教えやがれ」

ファリン
「そうよ?早く言わないともーっと恐い目にあっちゃうんだからー」

マドル
「…やっと不良っぽくなったな、オレたち」

スー
「りじちょーのたから?知るかそんなの!!なっクー」

クー
「お兄ちゃん、もしかしてアレのことじゃ…」

スー
「バカ!言ってどうすんだよ!」

クー
「ごっごめん…」

アスカ
「…さぁ、そのアレとやらを教えてもらおうか」

【アスカ 詰め寄る】

クー
「うぅ…」

リート
「ちょっと待ったあぁ!!」
レンバ
「ちょっと待ったあぁ!!」

カオス
「何だオマエら!」
マドル
「何だオマエら!」

【リート・レンバ タクトにバラを持たせ登場】

リート
「"何だオマエら!"と言われたら」


レンバ
「答えてあげるが世の定め…」

アスカ
「…似たようなの聞いたことあんぞー」

タクト
「じゃなくて!!こんな小さい子をいじめるなんて…最低だ!」

カオス
「…最低だって」

マドル
「最低だな」

ファリン
「へっへーん。これもアスカくんパパの宝物をゲットするためなんだから!」

タクト
「!どうしてそれを」

ミズキ
「盗聴…でしょう」

アスカ
「まぁそういうことだ。悪いが親父…理事長の宝は渡さねぇ」

ファリン
「ターダ!ターダ!」
カオス
「ターダ!ターダ!」
マドル
「ターダ!ターダ!」

タクト
「アスカ、君とは戦いたくなかったよ…」

リート
「ターダ!ターダ!」
レンバ
「ターダ!ターダ!」

スー
「なんか…変なもりあがりだな」

ミズキ
「幼なじみのお兄様とアスカさんが戦うなんて…悲しすぎますわ」

クー
「…このお姉ちゃんも、どこかズレてる…」

クレア
「はいストーーップ!!」

スー
「ししょー!?」
クー
「ししょー!?」

クレア
「これじゃいくら何でもまとまらないよぅ。と、いう訳でモリスンの宝物をかけて皆で勝負するってのはどう?いいよ!はい決定ー☆」

【クレア テンポよく決めてく】

アスカ
「1人で決めやがった!?」

レンバ
「まぁこのままじゃ決まらないし。おもしろそうだから俺賛成ー♪」

【レンバ 手をやる気なさげに挙げる】

クレア
「じゃーそういうことで!日付は明日!校庭に集合ね〜」

タクト
「はぁ…何でこんな事に…」


To be continued...


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