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< プロローグ >
“―――何が悪かったのだろう”
―――そう、考えてみる。
すると、「知っていたんだろう？」ともう一人の『僕』が言う。
『僕』は顔を歪めて、僕を笑った。
けれど、僕は『僕』を制するすべを知らない。
―――だって、僕は知っていたから。
―――『僕』の言うとおり、こうなることをずっと前から知っていたから。
けれど、それでもいいと。
それでも君という存在に近づきたいと。
リスクを承知で、僕はこの道を選んだ。
――――この偽りの道を。
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