Main
クールガイの苛立ち
―――"ゲーム"となれば"とことん遊ぶ"。
それが、数少ないオマエの"モットー"だったんじゃねぇのかよ?
例えそれが女を落とすくだらないゲームだろうと。
人様に顔向けできねぇ極悪非道なゲームだろうと。
―――ましてただのポーカーだろうとな。
オマエはいつだってヘラヘラ笑ていやがるが、その実、心から楽しむことなんてない男だ。
掴みどころのねぇオマエが唯一楽しそうにしてんのは"ゲームの最中"だけだろうが。
パンピーがビビって逃げるほど、どきついことを平然とやり遂げりゃ、止める周囲を振り切って、ドン引きするほど悪ノリかます愉快犯。
―――それがてめぇの十八番。
――――それが何だ。
この俺が不服ってわけか?
ああ?そうなのかよ?
―――はっ、キャラ変えだ?
おい、ふざけたことぬかしてんのはてめぇだ、甲斐。
んなこと言って逃げようたってそうはいかねぇぞ。
"罰ゲーム"なんて聞いたら最後、そりゃ嬉しそうにニンマリ笑い、周囲の焦りもなんのその、俄然人をとって食いやがって。
―――わかってんのか?
"罰ゲーム"になるたびに周りの奴らが心底恐ろしそうにオマエを見てるってことをよ?
―――そんなオマエにかかればな、その辺の野郎を捕まえてべロチューかますぐらい屁でもねぇだろうが。
それを今更、何カマトトぶってやがるんだ。
ああ、ごちゃごちゃ騒ぐな。
ちったーその口つぐんどけ。
往生際が悪いんだ。
―――たかがゲームだろ?
――――笑えねぇだと?
はっ、当然だ。
こっちは笑いにするつもなんざ、始めっからさらさらねぇんだからな。
なぁ、甲斐、だから。
――――とっとと黙ってキスさせろ。
End.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!