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プリンセス・ジャック
12

『自由になれるよ』
 マーヤは言った。
『ジュリアの心はジュリアの自由』
 マーヤが教えてくれた。

「あ……」
 ……そうだ、決めたんだ。
 ……自分は自由だって!
 それなのに、また自分で塀を作る所だった。
 もう一度マーヤが思い出させてくれた。
 ……無理じゃない。
 ……自分は、自由だ。
 自由なら自分が出来る事、出来ないことは自分できめる。
 ……なら、限界なんてきっとない!
 ジュリアは考える。ロエルの思いを知った今、何をするべきなのかを。
 そして、ジュリアは手にある、剣を見た――

 ジュリアは軽い足取りで、木の陰から飛び出した。
 いきなりの登場に驚くロエル。
 そんなロエルを見てニッと笑うとジュリアは――ロエルに斬りかかった。
「……!」
 鈍い金属音。

 驚きながらもその剣を受け止める。いきなりのことだったが、体が勝手に動いたようだ。
「何を」
 するんだ。そうロエルが言い切る前にもう一度、ジュリアの剣がロエルを襲う。
 今度は受けることも出来ず、後ろに飛び退いた。
 ジュリアの攻撃は止まらない。
 斬撃、斬撃、斬撃。
 そして――
「スキあり!」
 ジュリアの攻撃は見事にロエルの右手にあたり、ロエルは剣を手放した

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