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「僕…学校、いってみたいです。一年生からでいいんで、行きたいです」

『……分かったわ。学校は探しといてあげるから』

「お願いします」


 僕は学校へ行くことにした。
 これは逃げることになるんだろうか?それでも構わない。僕は、書けるようになるまで普通の人に戻りたいんだ。


『星先生っ!』
『なっ…これ、何!?』

【休養に入るにあたり、引っ越すことにしました。皆様には申し訳ないのですが、全ての仕事をキャンセルさせて下さい。  星 大】

『そ、んなぁ…!』
『先生!先生どこ行ったんですか…先生っ!』


 僕は担当者の人たちには何もいわず、借りていた部屋を出て行った。
 失踪事件という訳ではないから大きなニュースにはならなかったが、一部の報道や雑誌では『逃げた小説家』として取り上げられていたけど。


【星 大】

 この名前を捨てれば、僕はただの星野大志になる。
 先生とも呼ばれることもなく、僕は新年とともに新しい一歩を踏み出したんだ…。



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