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 ここで名誉のためにいっておくけど、僕の身長は169cmだ。男にしては低いかもしれないが、平均に近いしまだまだ伸びる予定だ。


「そだ、大志って放課後どうしてんだ?」

「え…えーっと、暇してます」

「んじゃ、俺の部活見にきてくれないか?」

「……へっ?」


 突然の誘いに、僕は目を丸くして翼先輩を見た。
 少し頬を赤くして、視線を外し、ポリポリと頬をかく先輩。照れている…のだろうか?
 誘わずともたくさんの人が見にきてくれる、あの先輩が?


「………ふはっ」


 照れている先輩が何だか新鮮で、僕はついつい吹き出してしまった。
 何だよ、と怒る先輩に悪いなと思いつつも、肩を震わして口に手をあてて我慢しようとする。
 か、可愛いって男にも使える言葉だったんだね…。


「ごめ、なさ…っ、ふふ、あの…っ」

「……んだよ、くんのか?来ないのか?」

「えと、ぜひ見に行きたいです。お邪魔じゃなければ」

「おう、待ってるぜ!」


 最後にグシャグシャッと僕の頭を撫で、ニカッと笑った。
 僕は必ずいくと約束し、今度こそ先輩と一緒に教室に戻ることになったんだ。





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あきゅろす。
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