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 それを聞いて僕は、少し共感した。僕も書きたくて書いてきたし、恋愛だのホラーだのジャンルが決まっていたわけではない。
 だから、どこかその話が嬉しく感じたんだ。


「未來先輩なら、十分プロとして通じると思います」

「ありがとう。…でも、大志くんはもうプロ、だよね…?」

「……え?」


 僕は先輩を見つめて目を丸くした。プロ…それは、何の?僕は何か、いったっけ…?
 嫌な予感がしたけれど、逃げるわけにもいかず首を傾げて先を促した。


「星大って…大志くんのこと、じゃないかと思ったんだけど…違ったかな?」

「ぁ…え…?」


 未來先輩の目が、キラキラしている。冷静そうに見えるけれど、これはとても期待されてるし…騒ぎたいのを我慢している感じだ。手がソワソワしている。
 ああ、でもどうしてバレたのだろうか?僕は口の中に溜まった唾をゴクリと飲み込み、ゆっくりと頷いてみせた。


「っ、本当に!?うわっ…え、本物…っ!」

「うわ、わ、先輩っ!?」

「ああ、どうしよう僕っ…夢を見てるみたいだよっ。どうしていってくれなかったの?」

「そ、それは…っ」



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あきゅろす。
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