、
「こんな時期に珍しいよな……って悪い、触れられたくねぇ話だったか?」
「ぁ…いえ、大丈夫ですけど…理由はちょっと」
「そっかそっか。……お、呼ばれたな、とり行ってくるから待ってろよ」
「あ、はい」
……って、翼先輩に取らせにいってしまった。あまりにも自然な流れでいくものだから、つい頷いてしまったのだ。
確か受け取りのときに代金を払うといっていたから、戻ってきたらお金を払おう。僕は財布を出して先輩が戻ってくるのを待った。
僕たちが食べるのが遅かったせいか、先輩はすぐに戻ってきた。
この寒い冬にピッタリだろううどんと、先輩が頼んだカツ丼にラーメン。
やはりAクラスというのはよく動くのだろうか、普通の人に比べて量がハンパなく感じる。
「あの、ありがとうございました。お金を今…」
「いいって、仲良くなった記念だ」
「っ…ほんと、ありがとうございます」
「ん、早くくっちまおーぜ」
僕の頭をグシャグシャと撫で、勢いよくラーメンをすする翼先輩。そんなことをされても嫌な感じはしなく、僕も笑い返してうどんをすすった。
学食だからといって手は抜いていなく、程よいコシがとても美味しい。ぜひ、みんなにも食べてもらいたいものだ。
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