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 聞き間違いだと思ったけどそうじゃなかったようだ。まだ来たばかりなのに一体誰が僕を訪ねてきたのだろうか。
 僕は『はい』と返事をし、扉を開けた。
 そこに立っていた人に、僕は息をするのも忘れてしまった。

 あなたは、そんな美人を見たことがあるだろうか?
 地毛ではない染められた金髪はサイドに流せるほど長く、輝いていた。鼻はスッ…と通っていて、アーモンド型の目も、薄く程よい形の口も全てが整っている。
 中性的、という言葉が一番あうだろう。


「……み、…君、聞いてる?」

「えっ…あ、ご、ごめんなさい!」


 声も、よく透き通る綺麗な声だ。
 どうやら僕は結構な時間彼女に見とれていたらしく、彼女はクスクスと苦笑いをしていた。その姿も綺麗、美しい。


「いいよ、慣れてるから。それより…引っ越してきたばかりでなんかごめんね。ぜひ会ってみたいと思って…」

「あ、う、うるさかったですよね?ごめんなさい、挨拶も終わったら行くつもりでいたんですが…」

「気にしてないしここ、防音だから」



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