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「おい山形」
「あなたは黙ってて下さい。分かりますか?ミアがそちらにいるときの私の気持ち」
「わ、分かんないよ!寂しいなら一緒にくればいいじゃんかっ」
「いけるわけないでしょう!?」
「なんでっ!」
「なんででもです!!」
「ヒッ…!」
グって肩を掴まれて壁に押さえつけられた。手が凄く痛いし、それに…っ…シンが、怖い。
なんでシンは怒ってるの?
なんでシンは寂しそうなの?
なんで…なんでオレは、何も分からないの?
もうヤダ、こんなシン見たくないよぉ…っ!
「離してよっ」
「いいえ、行かせません!」
「どこに行こうがオレの勝手じゃん!やだっ、今のシンは嫌いだっ!」
「っ──」
「………ミャア。今のミャア…俺、あまり好きじゃない」
「あ…ずま?」
「行くならいけばいい…」
それだけいって、東はつまらなそうに席に戻っちゃった。
シンも手はどかしてくれたけど、無表情でオレを見てる。
………や、怖い…みんな怖い。
オレはただ、3年生と、みんなと仲良くなりたいだけなのに…っ!
「っ…お、オレは何も悪くないもん!3年生と仲良くなるんだもん…っ」
「なら、もう3年のクラスに居座ればいいじゃないですか」
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