8 ((あんな遠くからでも見えてるのか…)) ((なんか血って聞こえたんだけど…)) 「パーンチッ!キーック…ああー……ぅ、ギャッ!おー!ぉ…ほぅほぅ、…む、あっ…んー…、………飽きた」 だって勝負つかないんだもの。 くぁ…と大きな口を開けて欠伸をした雨音は、トテトテと2人のもとへ歩いてきた。 うん、マイペースだね雨音! 「ねー卯月、三春…」 「っ──雨音っ?」 「隙あ、……っ!?」 「チッチッチ、不意打ちはいかんのだよ三春くん。ところで、僕飽きたから帰ろうと思うんだけど」 「……は?」 「コイツ……」 雨音に気づいた卯月へ不意を突こうとしたのに、その手は雨音に受け止められた。 痛そうにしてるけど、これってスッゲーことだから。 水無月雨音 最強説再び!! つか、え、今なんていいました?な皆さん。 はーい、雨音、帰るっていいましたー自分から言い出したのにね。 「2人とも強い!うん、血しぶきも見れたし僕満足。……じゃ」 ──ポカーン… [*前へ][次へ#] [戻る] |