28 どーしてそんな結果になるの!? と周りの目がいう中、雨音は本当に1人でさっさと席に座り、『野菜たっぷりラーメン』を頼んだ。 もはや肉は使われていない。 弥生はため息をつきながら雨音の真横に座り、睦月も正面に……あ、弥生の前にズレた。 (ま、真っ正面から見るなんて出来ひーんっ!!) キラキラと何かが眩しかったみたいだ。 そして皐月と閏もやってくる。 キャーイヤーと悲鳴があがるけど、なんか今日は控え目だ。みんなご飯を零しながら雨音をうっとりと見つめている。 「よっ、久しぶり!」 「……さっき会っただろうが…ったく、今日のこの色気はなんなんだ」 「さっちゃん…それはね、自分を見つめ直してからいうべきだと僕は思うのだよ」 「は…、んだ、俺は色気プンプンってか」 「ミンナソウイッテル。ボクシラナイ」 カク、カク、カク。 ロボット以上に鈍い動きで首を振る雨音に、閏は悶えた。 何かがツボにハマったらしい。 いつも冷静で穏やかな顔は、今は真っ赤だ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |