22 もう、雨音もなぜか卯月にはちょーっぴし甘いんだから。 「うーちゃんうーちゃん、食べてくれるかい?」 「……もちろんだ」 「ほら、うーちゃんの血の色。ふはは、これは運命なのだよ」 みんなが卯月を連想させてとらなかっただけだが。 「食わせて、くれるか…?」 「お、よしキタ。…はい、アーン」 ――グリグリグリッ 「っぐ…あま、ン…ッ」 「チョコ手についた。舐めちゃ…なめ…うーちゃんこっちも舐めて?」 グリグリって卯月の口に押し付けたせいでチョコが溶けたのだろう。 それを見て始めは舐めようとした雨音だが、…ヤバいやつだって思い出して手を卯月の口の前に。 自分で舐めないあたり外道で非道だよね。まぁそれをペロッと舐めちゃう卯月も卯月だけど。 ――チュク…ッ 「ふぁ、くすぐったいようーちゃん」 「ン…」 「…ひぅ、や、やぁだ…っ、ペロペロしちゃやっ」 (っ…か、かわい…っ) イヤイヤ、と首を振る雨音に卯月ノックダウン!ちゅぽんと指を離して、手で顔を覆って俯いてしまった。 雨音、とりあえず濡れた手を卯月の服で拭き取ります。 [*前へ][次へ#] [戻る] |