6 「皐月の友達も、親衛隊が認めた人?」 「は?」 「いわれた。オタクは睦月たちに相応しくない。もっと顔のいい人じゃないとダメ」 「………んなもん、俺らが決める」 「うん、じゃないと悲しい。……顔で決めるのは間違ってるのに…」 「雨音……」 「あ、終わった」 『56,000円です』 「やった。金持ち」 お金を手にして皐月に見せびらかす。 それをみた皐月は豪快に笑い、2人で店を出た。 せっかくだからお昼も食べていくらしい。 「おごってあげようじゃないか。僕、金持ち」 「は?ざけんな、俺が出す」 「ラッキーおごり」 「……………」 (…まぁ、助けられたしな) 顔で決めるのはおかしいといわれたとき、実は嬉しかった。 不思議だけど、そういうとこは普通の感覚を持ってる雨音。ドンドン惹きつけられる。 「回転してない寿司を食べにいこう。その後はフカヒレで、うむむ……フォアグラも」 「てめぇ…ちったぁ遠慮しろ」 「僕の金じゃない」 * * * * * [*前へ][次へ#] [戻る] |