47 「はいはーい」 「おーすまへんな、遅く…に……っ!?」 「あ、睦月」 (ええ゙えー!?あ、雨音っ!?) 驚きで声が出ない、 目の前にいるのは風呂上がりの雨音だったのだ。 少し大きめの目、火照った頬、濡れて落ち着いた髪。上目遣いで見てくる姿は悩殺もの。 ……あくまでも睦月ビジョンだ。 雨音はどこにでもいる平凡。ただあんな格好をしていたから可愛く見えるだけ。 「睦月?…あ、鼻血。ね、血ぃ出てる。何で?暑いの?チョコ?ね、なーんでー?」 「っ…え?あ、嘘やろ!?ちょ、雨音ティッシュくれ」 「よし来た」 中に入ってティッシュを渡す。 なんとか鼻血は治まったが、睦月はまだ雨音を直視できないでいた。 「どうしたの?」 「あー…っ、今日呼び出しされたんやろ?」 「あ、されたされた。あれはなかなか…」 「もう1人になるなや?俺らが守ったるから、1人にはなるな」 「え……、」 [*前へ][次へ#] [戻る] |