37 「小さくても出来る!!」 「そ、そらすんまへん…」 「うん、いいよ。中1……だったかな?バスケの漫画みてハマった。やってるときはアーチンと呼んでくれ」 「ぶはっ、ポジションそこか!」 「PGは面白い。コート全体をみて人をみてタイミングみて、やりがいがある」 そういう雨音になぜか感心してしまう。 チームを分けて試合が始まると、雨音は邪魔なメガネを外してコートに立った。 『あんなのにバスケ出来んの?』 『メガネ外して…バカだろ』 『新年様と一緒のチームが良かったのにぃ!』 「やるからには勝つ、これ鉄則。睦月、身長あるんだから生かせよ」 「おう、雨音のためにやったるわ」 こうしてゲームは始まった。見た目からは想像できないほどうまい雨音は、パスをどんどん出していく。 自分でも点を入れたり、大活躍だ。 『なんであんなオタクが…』 『くっそ、潰せ!!』 [*前へ][次へ#] [戻る] |