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「俺は新年睦月。ジブンの案内頼まれた奴や」
「……え、自分で自分を案内?ほぅ…世の中にはまだ不思議なことがあるなぁ」
「ちゃうわ!ジブン言うんはあんたのこっちゃ。何やねんホンマ」
はぁ…と溜め息をつくのは同じ一年の睦月。茶色の短髪と耳の赤いピアスのせいで少しヤンチャに見えるが、かっこいい。
「溜め息つくと幸せが飛んでゆくよ」
「………名前は」
無視をするらしい。
「水無月雨音。アマオトと読む奴はぶっ飛ばすんで4649!」
「ぶっ飛ばすって…喧嘩強いんか?」
「いやぁ…ノリだよ君」
(扱いづらっ!!)
オタクルックの癖に普通に喋るし、でもいってることは変なことばっか。
睦月は呆れつつも不思議な雨音に興味を惹かれた。
「で、ムッチャンは何をしに来たんだい?」
154cmの雨音に対し睦月は179cm。
グッと首を伸ばし、コテンと傾げた。
「案内頼まれた言うたやろ。行くで」
「よし、頑張ってくれムッチャン」
「……せめて睦月にしてや」
「よし、頑張ってくれ睦月」
(……はぁ)
睦月が心の中で溜め息をついて2人は歩き出した。
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