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アッサリと机に戻ろうとする雨音だが、「あ」といって戻ってきた。
──サラサラサラッ
「……よし、これでどうでしょう?」
『あ……ああ、正解だ』
「わー思い出せて良かった。それにしても……まさかここまで進んでるとは」
『『!?』』
「ね、睦月。もう3年のとこまでやってるの?だとしたら僕、やり直さないとっ」
「……いや、そないなことあらへん。あれはまだ習っとらん」
「…………………あ、そう。良かった」
数日で3年までなんてめんどいよね、と笑う雨音にみんな唖然。
つまり、彼は本当に主席で天才で、3年の範囲までやってあるということで。
「雨音すげぇ!」
「えー照れる」
「どこで習ったん?中学?独自?」
「独自。いやー理数って面白いよね。僕大好き。
……………解剖とか」
『『!?』』
唖然が恐れに変わった。
睦月にしてみればホルマリンだけで衝撃的だったのに…。
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