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2人で分けて教科書を持ち、クラスに戻る。
もう授業は始まっていて、堂々と入ってきた2人をみて教師は顔を真っ赤にする。
『遅れてきて謝罪もなしか!』
「こらすんまへーん」
「申し訳ない。霜月先生が離してくれなくて」
もちろん嘘だ。
『なんだその態度は…っ。おい君、満点をとった編入生だったな。これを解いてみろ』
でました先生方による編入生イジメ。
特にこの学園では先生の中にも生徒会の信者がいるため、親衛隊が騒ぐといつもこうだ。
そして黒板にかかれた数式。
雨音はポリポリ頭をかいて前に出た。
「……………んー……………………?」
『ふっ、こんなのも分からないでSにいるのか?』
『やだぁ、Dに行った方がいいんじゃない?』
『そうだそうだ、バカはいらないんだよ』
「っ…てめぇら…!!」
「こりゃダメだ。忘れてしまいましたー」
分からない、じゃなくて。
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