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――ポイッポイッポイッポイッ
カゴに入れられていく同じもの。
雨音は全く同じ動作で、一つ一つというムダなことを繰り返しながらそれらをカゴに入れていく。
――ポイッポイッポイッヒュンッ
「あ、こりゃ失敗」
勢いつけすぎて落としちゃったゼ☆
雨音、なぜかそれはもとの場所に戻しました。
それを一部始終、信じられないといった目で見ていた店員さん……あ、ようやく止めに入りました。
でも相手はあの奇人、水無月雨音。
とっても腰が引けてます。
『あ、あの…すいません』
「…む?なんだねチミは。これはやらぬぞ」
『で、ですがその、いくらなんでも…』
「…ふむ、ここは上限でもあるのかな?ゆってみよ、ふはは、遠慮なくいうがいい!」
『ひっ…な、ないですけど!でも全部買っていかれるとこ、困ります…っ』
出てるので全部なんだから!
店員さん勇気を振り絞っていいましたっ。ここに他の人がいたら拍手を送っていただろう、パチパチ。
まーいわれた雨音は気にもとめてないけどね。無表情でその人を見つめ、こういった。
「安心したまえ、これはいらない」
『え゙…っ』
(それってさっき落としたやつ…)
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